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学ぶ人、学ばない人

  • 執筆者の写真: tsuruta
    tsuruta
  • 2020年2月23日
  • 読了時間: 3分

更新日:2020年4月17日

人は人生の中で必ず失敗をする。当然だ。それは、むしろ、それは成功の源である。昔、「失敗」と書いて「せいちょう」と読むという人がいた。


事業経営で商品開発やマーケティングでの失敗も、時には「美談」になる。だが、隠す人もいる。それは「臭いもの」として蓋をして、反省もせず忘却を待ち、時間の経過が失敗のすべてを覆い隠してしまう。むしろ、そういう人の方が多いのではないか。


日々の事業活動はどうだろう。むしろ、「失敗の連続」である。


覆い隠したい「失敗」から学べることは、実にたくさんある。むしろ、そこからしか学べないことが多い。しかし、それはほとんどが苦いものだ。なかったこととして、忘れることのほうが楽だろう。それを記憶に残し、しっかりと反省し二度と同じ間違いをしないようにするか、忘れてしまうかは、その後の人生で大きな差をもたらす。


若い時から大きな組織の中で、多くの失敗例を見てきた。何度か陣頭指揮したこともある。それは、その後を過ごした中小企業でも、また大企業の海外子会社や支店でも、やはり変なことはあった。どこでも、必ず「妙なこと」は起こるものだ。だが、問題はその対処法であり、その問題に立ち向かう経営側の姿勢にある。結局、そこのトップの姿勢如何で、問題の性質全てが決まる。組織とは、そういうものだ。


最近亡くなった有名人の名言で「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」とある。全くその通りだ、と思う。勝ちパターンは人によって、また時によって色々ある。しかし、負けはパターンは大体同じだ。失敗の原因は「欲」と「隙」から始まる。そして人間の「焦り」がそれを助長する。概ね、これらから失敗する。そして、自分の不運を嘆き、時に反省し、また立ち上がる。その繰り返しだろう。それが『学ぶ』ということの本質のような気がする。その苦い「失敗」を記録、記憶し、繰り返さないようにするか、忘れ去ろうするか。これが人間の「差」になる。10年もすれば、決定的な差ができる。2度と失敗しない人と、また失敗する人の「差」は、長い人生では大きい。


組織でも同じ。組織の中でも大事な失敗例を記録に残し、組織内で「共有」できるよう仕組むことが大切。それを嫌がる人がいるかもしれない。自分の関係することであれば、それは人からは言われたくない、という人もいるだろう。しかし、それを嫌がっては組織の前進はない。リスクの芽は摘めないのである。


マスコミは「作られた成功例」を物語にして称え(むしろ、多くの場合は企業側が企画、演出しているものだが・・)、実際はほんの少しの失敗例を徹底的に叩く。


それはそれで仕方がないのだ。経営は「結果」であるのだから・・・。やもを得ないだろう。


ただ、事業家は失敗を乗り越え、学び、恥に耐え、前に進むしかないのだ。そこには、ささくれだった道しかない。


しかし、忘れてほしくない。失敗から学んだ会社は、次には必ず成功するということだ。


苦い失敗を記録し、二度と同じことを繰り返そうとしない人や組織。一方で、失敗の記録も記憶もせず、そして、また、自身の不運を嘆き酒の酔いとともに忘却し、また同じような失敗をする人。あなたの周りにもいるだろう。


さてさて、あなたはどちらになりたいのかな。



                       

中国・上海で危ないことをする人を見て





 
 
 

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