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最近の市場を見て

  • 執筆者の写真: tsuruta
    tsuruta
  • 2020年4月7日
  • 読了時間: 3分

更新日:2020年4月17日

市場を見ると、まだ引き続き神経質な展開だ。底値固めの動きだろうか。

朗報は米国市場が落ち着いてきたことだ。VIX指数も50ポイントを下回ってきた。とりあえず、サーキットブレーカーが頻発するような一時のパニック状態からは抜け出した。

先週末発表された米国の雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比70万人減と、2010年9月以来の減少だ。市場予想の約14万人減を大きく上回る大きな減少となり、見たこともない数字だった。失業率も4.4%。驚くような数字だが、今後はもっと当然ながら、悪化するだろう。驚愕するような数字が今後、次から次に発表されるだろう。ただ、それにマーケットが「驚かないこと」が救いなのだ。


ここが大事だ。

今月は武漢の封鎖が解除される。イタリアの感染者拡大も峠を越えた。イタリア市民保護局の最新統計によると、前日からの感染者増加率は4%にまで減少した。いち早く悪化した国々から、感染拡大のピークアウトが認められている。共通するのは都市封鎖などの行動制限であり、行動を制限すれば感染スピードが鈍化することの証左でもある。

そうしたなか日本政府が緊急事態宣言を行う。この宣言が出されても一時的な動揺にとどまろう。これまでと同じ概ね、自粛の「要請」に過ぎないからだ。「要請」には強制力も罰則もない。すでに多くの店舗や施設、公演などが休止され、学校の休校も決まった今、これから追加で行われる機能停止は限定的だろう。


マーケットも静かだ。決算発表は9日から3月期決算の大手企業が始まるが、終わった3月期だけでなく今期の予想も今はあまり「意味」がないだろう。今、大事なことは「数字」ではないのだ。「戦略」なのだ。例えば、昨日発表されたオープンハウスのプレサンスとの提携などは見事だ。面白い発想であり、戦略ではないか。事業に対する深い洞察を感じる。アンジェスやEPSのワクチン戦略、そして前田建設の関係会社買収。よく見れば、誰も気づかないうちに「戦略」は静かに進行し、そして、いつか実現しているのように見える。


マクロの注目は「OPECプラス」の会合だ。ロシアの出方など注視したい。ここは注意が必要だろう。欧州の債券市場も心配だ。

いずれにせよ、コロナウイルスの感染拡大ペースが最大の焦点であることに違いはない。まだ、POSTコロナというには早過ぎる。まだ、WITHコロナの時点である。


確かに、個人的には、うつっても、うつしてもいけないだろう。


ただ、やらねばならないことは、やらねばならない。経済では期待されていることは、やらねばならない。


米国の外出制限等の効果が表れるまで、もう少し時間を要するだろう。ゾンビ企業が出てきそうである。それは日本も同じだが、理性ある市場の反応、そして日本企業の適切な対応が必要だ。が、心配していない。日本人や日本企業は、有事には冷静で理性的と信じるからだ。ただ、市場は宙ぶらりんな状態がまだまだ続く。WITHコロナである。

国民的コンセンサス、行動変容、市場の冷静な反応、企業の深い洞察に基づいた戦略。まだまだ、勉強しなければならないことがたくさんある。


そういう時期でも、空は青い。どこまでも青い。


                             




空を見て感じたこと。


                        

 
 
 

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